「いちご一会」
出演：豊嶋花(卯野め以子・幼少期役)／ほか
制作統括：岡本幸江
プロデューサー：内田ゆき
演出：木村隆文／小林大児／
脚本：森下佳子
音楽：菅野よう子
主題歌：「雨のち晴レルヤ」ゆず
http://www1.nhk.or.jp/gochisosan/
豊嶋花ちゃんのログ
(部屋)
「お母ちゃん、おばあちゃんは病気なの？」
「無理させない」
(部屋)
「おばあちゃん」
(居間)
「おはよう」
「何かすることってある？」
「手伝えること」
「うん！」
(廊下)
「おはようございます！」
「よろしくお願いします！」
「おばあちゃん倒れちゃったの」
「だから私ががんばるのです！」
(庭)
「ただいま！ハァハァ…、何か、何かやること」
「わかった！」
(廊下)
「それ私やる！」
「もうできた」
(居間)
「お母ちゃん、終わった」
「私水くみに行ってくるね」
(台所)
「お母ちゃんテル転んじゃった」
「薬箱どこ？」
「やーだ私やる！」
「おやつ？」
「うん！」
(部屋)
「おばあちゃん！おやつ買ってきたよ」
「おばあちゃん好きでしょう？」
「おいしい？おばあちゃん」
「えっ？アンパンだよ」
「おばあちゃんの大好きな脇村屋のアンパンだよ」
「おばあちゃん、ほんとに、大丈夫？」
「ほんとに、いいの？」
「じゃあ…」
「う〜ん！」
「おばあちゃん、何かしてほしいことってない？」
「ぬか漬け？」
(台所)
「お野菜を、お塩でもんで」
「布巾でよーく拭いてっと」
「ぬか床をひっくり返すように」
「いいんじゃないかなー」
「ねえ〜！」
(部屋)
「おばあちゃんの言うとおりにやったんだもんおいしいに決まってるよ。上手にできたら、食べてもらおうよ」
(居間)
「でもおばあちゃんのとは…」
「言われたとおりにやったのに」
「おばあちゃん食べなかったの？」
(路地)
「同じなのに」
「手のにおい。おばあちゃん。でもね、味は同じじゃない」
「あのぬか漬け、食べられないんだよな。おばあちゃんよくなんないと」
「あった」
「ありがと源ちゃーん」
(神社)
「そのことなんだけど、あのあのいちごってあの」
「私たちが盗んだお供えの、あれいちごっていうんだけど、持ってきた人のお名前とか」
「おばあちゃんにいちご食べさせられるの。このままじゃ、おばあちゃんのぬか漬け食べられなくなっちゃう」
(神社)
「大学の裏」
(路地)
「あのーここに行きたいんですけど」
「私のおばあちゃん病気で、いちごをあげたくって」
「ほんと？」
